アルミホイールのガリ傷に!「アルミパテ」

アルミのような質感と輝きで美しく仕上がる「アルミパテ」をご紹介します。
アルミホイールは、わずかな傷でも見た目の印象が大きく変わってしまう繊細なパーツです。走行中の縁石接触や車庫入れ時の擦れなど、避けようとしてもついてしまうガリ傷は、ドライバーにとって悩みの種でしょう。そうした傷を自宅で手軽に、しかも金属らしい自然な質感で補修できるのが、「アルミパテ MH145」(商品ページamazon)です。
【セット内容】アルミパテ15cc、硬化剤5cc、ヘラ、取扱説明書
●適合材料=金属・硬質プラスチック ※不適合材料=ポリエチレン、塩化ビニール、ポリプロピレン・フッ素系樹脂
●補修できる傷の深さ=3㎜
●硬化時間=初期硬化・2時間、完全硬化・12時間(20℃) ※冬期、気温の低い時は通常の2倍程度の硬化時間がかかります
「アルミパテ MH145」(商品ページamazon)は、アルミパネル、車のボディ等のホイール以外の補修にも使用可能です。
ホイールの傷は見た目だけではなく、タイヤの寿命や走行性能にも影響を及ぼすリスクが否定できません。放置するとよりダメージが大きくなるケースもあるため、車体やウィンドウと同じようにお手入れをしておきましょう。
アルミパテでアルミホイールのキズを補修してみた!

「アルミパテ MH145」(商品ページamazon)を使った補修作業は、大きく分けて以下の9つの工程に沿って進めていきます。
- 洗車
- マスキング
- 研磨
- 脱脂
- アルミパテの準備
- パテ埋め
- 硬化
- 仕上げ研磨
- 塗装
それぞれの手順について、詳しく見ていきましょう。
❶洗車
補修作業を始める前には、洗車をしてホイールの汚れを取り除いておきましょう。全体を洗車するのが手間であれば、足回りの洗浄だけでも問題ありません。
パテや塗料を使用する補修の場合、表面に泥やブレーキダストなどの汚れが残っていると、浮きや剥がれの原因になる可能性があります。そのため、補修面はもちろん、周囲も含めてしっかりと洗浄しておくことが大切です。
カーシャンプーやホイルクリーナー、ブラシなどを使用し、ホイール全体の汚れを落とします。こびりついたブレーキダストや泥、油分を丁寧に洗い流してください。特にガリ傷周辺は溝に汚れが入り込んでいることが多いため、ざらつきが残っていないか確認しながら作業します。
❷マスキング

洗車後、パテが不要な部分に付着したり、研磨時に周囲を傷付けたりするのを防ぐためにマスキングを施しましょう。「マスキングテープ MH912」(商品ページamazon)を使用し、補修範囲の周囲をマスキングしていきます。

今回は裏技でホイールとタイヤの溝にパテ等が入らないように、要らなくなったクリアファイルをカットして差し込みました。
❸研磨
マスキングが完了したら、次に行うのが損傷箇所の研磨です。
サンドペーパーは1000番と320番を使用します。「 耐水サンドペーパーMH978」(商品ページamazon)まず320番でささくれやバリを削り、その後1000番で傷の表面とその周囲を整えましょう。
サンドペーパーを使用する際は、「サンドブロック MH937」(商品ページamazon)を使用するのが平らにしやすく、おすすめです。手だけで磨くと力のかかり方にムラが出やすく、仕上がりにも差が生じるためうまく便利グッズを活用しましょう。
研磨が完了したら、削りカスや粉塵を取り除くことを忘れずに。柔らかいブラシやエアダスター、乾いた布などで清掃します。
❹脱脂
研磨後は脱脂処理「シリコンリムーバー MH11101」(商品ページamazon)に移ります。ホイールの表面に油分や皮脂などが残っていると、パテが密着せず硬化後に浮きや剥がれが発生するおそれがあります。脱脂をするとしないでは仕上げに大きな差が出るため、必ず実施しましょう。
❺アルミパテの準備


研磨ができたら、キズの大きさに合わせた分量のパテを準備します。「アルミパテMH145」(商品ページamazon)は主剤と硬化剤の2液を混合するエポキシ系パテのため、塗布前にパテの混合作業があります。
主剤と硬化剤を1:1の長さで出し、空気が入らない様に混ぜ合わせてパテを作ります。この際「パテパレ・シート MH935」(商品ページamazon)を使用しましょう。
「パテパレ・シートMH935」はシート中央に目盛りがあるため、配合比率を確認できます。

パテを混ぜる際は、パテと硬化剤をヘラですくい、「パテパレ・シートMH935」にヘラを寝かせるようにして強く押し付けるイメージで混ぜ合わせます。これを20~30回、2~3分程度繰り返します。
これでもか!ってくらい混ぜないと硬化不良の原因になります。
❻パテ埋め


パテが十分混ざったら、傷部分にヘラを使って盛っていきます。力を入れすぎず、優しく押し込むようにして傷の奥まで確実にパテが入るよう意識してください。空気が入ったり、盛り付けが薄すぎたりすると、硬化後の研磨時に陥没や欠けが生じる原因になります。
傷よりも少し盛り上がる程度に盛り付けますが、1度に大量のパテを盛り付けるとキズにパテが入り込まないので、数回に分けて盛り付けるのがポイントです。
盛り付けたパテの表面は、ヘラの角度を調整して軽くならすようにし、可能な限り滑らかな状態に整えておきましょう。
❼硬化
パテを盛ったら、そのままの状態で硬化させます。「アルミパテ MH145」(商品ページamazon)は初期硬化に2時間程度、完全硬化には12時間程度(20℃)かかるため、最低でも2~3時間程度はそのまま放置して硬化するのを待ちます。硬化が進むまで補修面には触れず、振動や衝撃を与えないように注意しましょう。
❽仕上げ研磨




盛り付けたパテが硬化したら、平らでなめらかになるまでサンドペーパーで研磨します。盛り付けたパテをホイール表面と一体化させるように滑らかに整えましょう。
最初は320番程度の、やや粗めの番手のサンドペーパーを使用します。盛り付けたパテの凸部を削り落とし、周囲の形状になじませながら高さを均一にしていきます。
ある程度整ったら1000番のサンドペーパーに切り替え、表面を滑らかに仕上げます。段差やざらつきがなくなり、手触りが均一になるまで力を入れすぎず丁寧に研磨を重ねましょう。
アルミホイールのガリキズが埋まってキレイに補修できました!
補修前と補修後を比べてみましょう


❾塗装
パテのみでもきれいに補修できますが、さらに目立たなくしたい場合はホイール用ペイントで塗装して仕上げましょう。
「タッチガンホイールシルバー MH20015」(商品ページamazon)なら、ホイール用のタッチアップペイントとタッチガンスプレーアタッチメント、スペアチューブ、マスキングシール、下地処理シート、耐水サンドペーパー(320番、1000番)がセットになっています。
塗装前に、下地処理シートで補修部分を脱脂しましょう。そのうえでホイール用ペイントをよく振ってからアタッチメントにセットし、補修部分から15cm程度離して薄く塗布します。3~5回程度に分けて、補修部分が目立たなくなるまで重ね塗りしましょう。
塗布後はしっかりと乾燥させてからマスキングを剥がし、完成です。
サビがあるホイールを補修する場合
アルミホイールには、白サビが発生するケースがあります。補修部分やその周辺にサビがある場合は、サビを除去してから補修する必要があります。
サビを放置して補修するとどうなるか
アルミホイールの表面にサビが残ったまま補修をすると、「アルミパテMH145」の密着性が低下し、時間の経過とともに剥がれや浮きが起こる可能性が高まります。
そのためサビがある場合は、サビを取り除いてから補修するようにしましょう。
サビのチェックと除去方法
補修予定の部分にサビがあるかどうかを丁寧にチェックしましょう。表面にザラつきや変色があれば、内部で白サビや赤サビが進行している可能性があります。軽度の白サビであれば、320番程度のサンドペーパーで削ることで対応可能ですが、進行が進んでいるものは100番台の粗めのサンドペーパーや金属ブラシでしっかり除去する必要があります。
なお、アルミホイール自体は非鉄金属のため、鉄のような赤サビは基本的に発生しません。ただし、ホイールのセンターハブやボルト周辺など、鉄製パーツと接している部分から赤サビが出てくることがあります。これがホイール表面に付着しているケースもあるため、補修前にはしっかりと状態を見極めましょう。
サビ取り剤を使う場合
研磨だけで取りきれないサビには、サビ取り剤を活用するといいでしょう。「ラストリムーバーリキッドMH224」(商品ページamazon)を使用し、サビをきれいに落とします。
「ラストリムーバーリキッドMH224」は、サビ部分に適量をスプレーして5分程度放置し、その後水で洗い流して水分をふき取るだけの手軽に使えるサビ取りスプレーです。一度でサビが取れない場合は、この工程を繰り返しましょう。
残留成分があると、「アルミパテMH145」の硬化や密着性に悪影響を及ぼす可能性があるため、薬剤が残らないようよく洗い流してください。その後、研磨に移ります。
サビ除去はどこまでやれば十分か
サビ処理の目安は、「金属の光沢が均一に出ているかどうか」です。まだザラつきがある、色ムラがあるといった場合は、サビが完全に除去できていない可能性があります。
サビは補修の仕上がりを左右するだけでなく、放置するとホイールにダメージを与えることになりかねないため、手間であっても丁寧に処理するようにしましょう。
アルミパテで補修できる傷とできない傷の見分け方
「アルミパテMH145」(商品ページamazon)は使い勝手が良い補修材ですが、すべてのホイールの傷を補修できるわけではありません。中にはパテでの補修は適さないケースもあります。
ここでは、「アルミパテMH145」での補修の可能かどうか、見分けるポイントを紹介します。
傷の深さで見分ける
一般的に、「アルミパテMH145」を使用してDIY修理ができる擦り傷・ガリ傷の目安は深さ約3mm以内です。浅い擦り傷や表面の欠け程度であれば十分に埋められますが、地金が大きく露出している、あるいはパテを盛る面積が極端に広い場合は、補修後の強度に不安が残ります。
傷の形状や範囲
エッジの欠けや線状の擦り傷はパテ補修に適していますが、クラック(ひび割れ)やホイールの変形を伴うような損傷は、パテでの補修には不向きです。特にクラックは見えない部分まで進行している可能性があり、安全性の観点からも業者での修理や交換が推奨されます。
傷の場所にも注意
リムの外周部やフェイス部であればパテ補修が効果的ですが、ビードシート(タイヤと密着する部分)やスポーク周辺など、走行時に大きな力が加わる部位は補修の難易度が高くなります。このような場所は、構造的な強度に関わるため、自己判断での補修は避けたほうが安全です。
また、同じ場所を何度も補修するのも、強度不足が懸念されるためプロに任せるのがおすすめです。
修理を見送る判断基準
傷の周囲に変色や亀裂が見られる場合、ホイール全体に歪みがあるような場合には、パテ補修では対応できません。安全面を最優先に考え、ホイールの交換や専門業者での本格的な修理を検討しましょう。
「アルミパテMH145」は、コストを抑えて手軽にホイールの補修ができるアイテムですが、ホイールの強度を損ねるようなリスクがある傷には適しません。補修前に、傷の状態や場所をしっかりと見極めましょう。
補修作業時に注意すべきポイント
「アルミパテ MH145」(商品ページamazon)を使った補修作業は、正確な手順に沿うだけでなく、細かい注意点を理解しておくことで失敗のリスクを大きく減らせます。ここでは、補修の際に注意したいポイントを見ていきましょう。
気温や湿度による硬化時間の変化
「アルミパテ MH145」の硬化時間は20℃を基準としており、気温が低い冬場などは2倍程度の硬化時間がかかります。十分に硬化していない状態で研磨や塗装に移ると、パテが剥がれたり形が崩れたりする恐れがあります。気温が低い時期は、硬化時間を長めに見込んでおきましょう。
パテの混合不足による硬化不良
「アルミパテ MH145」は、主剤と硬化剤を1:1で混ぜ合わせるエポキシ系の2液タイプのパテです。混合が不十分だと硬化が進まず、補修箇所がベタついたまま固まらない原因になります。混ぜる際はシートにこすり付けることを意識し、2~3分かけてしっかりと混ぜ合わせてください。
また、混ぜるときに空気を巻き込みすぎると気泡が残りやすくなり、仕上がり後にパテ内部に空洞ができてしまう場合があります。そのため円を描くように混ぜるのではなく、空気を抜くように押しつけながら、均一な色になるまで丁寧に練ることが大切です。
補修直後の取り扱いについて
補修後に、すぐに車を走らせたり洗車したりするのは避けましょう。補修した箇所が完全に安定するまでには時間がかかるため、少なくとも半日、可能であれば24時間程度は外的な刺激を与えないようにしてください。
塗膜が十分に乾燥していない状態で走行を始めると、飛び石やブレーキダストによって表面が傷ついたり、塗装が剥離したりする原因になります。可能であれば補修後は1〜2日程度様子を見て、手で触れても違和感がないレベルまで完全に乾燥・硬化したのを確認したうえで使用を再開するようにしましょう。
(2025.08.28更新)
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